ハラル認証取得率について [インドネシア納得情報]
イスラム教では、豚肉やアルコールなどの摂取が禁じる戒律があり ます。
ハラル認証とはその戒律に従って製造していることを示しますが、 インドネシアにおいてハラル認証をしている飲食店は、全体のどのくらいなのでしょうか?
ビスニス・インドネシアによると、認証を取得した飲食店は現在、 全体の1割にしか満たないそうです。
これを受けて、インドネシア外食産業協会(Apji)は加盟する 飲食店に対し、ハラル認証の取得を後押しする意向です。協会のラハユ会長は、取得店の割合を8割まで高める目標を示しました。ラ ハユ会長によると、ハラル認証を持つ飲食店が少数にとどまっているのは、加盟店の約8割を占める中小事業者の多くが認証取得の重 要性を意識していないためだそうです。
また、協会はハラルを保証する飲食品を提供することで、観光・創 造経済省が進めるシャリア(イスラム法)観光産業の促進にも寄与するとの見方を示しており、今後数年でイスラム圏からの観光客を 全観光客の25%以上にすることを目標としています。
ではどのような方法で取得率アップにつなげるのでしょうか??
その手段としては、取得手続きの費用を無料にするのだそうです。 政府やハラル認証発行機関など関係機関の支援を受けながら取得店の拡大を図る考えです。
ちなみに、インドネシアの認証発行機関であるイスラム指導者会議 (MUI)食糧・化粧品試験機関(LPPOM)によると、レストランやカフェの認証申請費用は1店当たり250 万ルピア(約2万1,300 円)だそうです。
ですが、申請を無料にするだけで認証取得率は上がるのでしょう か?
インドネシアではハラルに関して比較的寛容な国とされており、皆 が皆ハラル認証取得済みのお店しか利用しない、というわけではありません。豚が入ってさえいなければ気にしない、という人もたく さんいます。特にインドネシア料理を提供する店などでは、まさか豚由来のものは使わないだろう、という意識が人々にはあるようで す。
そのような状況を踏まえると、そもそも店側がただハラル取得の重 要性を理解していないのではなく、取得する必要に迫られていないということではないでしょうか。
ハラル認証取得後その環境を維持するのは簡単なことではなく、取 得後も継続して検査は続きますので、それを怠ってしまえば取得の意味は全くなくなってしまいます。
ハラル認証申請の無料化による取得店の増加や観光客の誘致は、ど のくらいの効果が期待できるのでしょうか。。。
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