SSブログ

[ん]の音について [入門2] [入門]

インドネシア語には、接頭辞接尾辞があります。
初めて聞く言葉かもしれませんが、文字通り、
接頭辞 とは、文のする
接尾辞 とは、文のする


その『よくくっ付いている』モノの中に、接頭辞のme-が一番音の変化が激しいです。もう少し、辛抱すれば、me-の変化を勉強しますが、『インドネシア語の音』の特徴をつかむために、あえて、私の入門の授業『個人レッスンも教室も』で、いつも扱われます。
例:

読む me+ baca --> meMbaca
得る me+ dapat --> meNdapat
描く  me+ gambar--> meNGgambar

何で変わったのですか?とよく授業で聞かれましたので、少し細かく書きます。

  1. 音声学的な答え:ある音は三つの条件で決まります。
    1. どこで肺から気流を妨害するか「調音点
    2. どのように気流を妨害するか「調音法
    3. 声帯を振動させるかどうか「無声・有声」  
    • me(N)はある語幹と一緒に使用すると、鼻音化が起こります。
    • しかし、人間の口には、制約があるので、音の変化は、無作為ではない。
    • 同じa.の「調音点」に属する音にしか変化することができない。
    • ちなみに [p,b,m][t,d,n][k,g,ng]はそれぞれ同じ調音点に属しています。従って、bはn に成れないし、gはmに成れない。言い換えれば、gはng、dはn、bはmにしか成れないのです。
    • この現象は、日本語にも見られます。
      • 新橋-->siMbashi
      • 仙台-->seNdai
      • 三階-->saNGkai
    実験:
    仙台を発音して、その「」の音を「新橋」の「」に適応したら、おかしく聞こえます。このような現象は、「調音点において不完全逆行同化」と言います。

  2. 言語学に無縁の人のため
    • 音は、同じ「家族」に属している音にしか化けられない。
    • [p,b,m][t,d,n][k,g,ng]はそれぞれ、発音してみたら、舌の位置が同じなので「p][b,m]の家族といいます。
    • この音の家族を覚えておくと後で便利です。
    • meが来る時、「鼻」に息を抜かせばよい

一言:
インドネシア語の教室に来て下さる方は、様々な背景の知識を持っています。それぞれの知識には、それぞれの『道・理屈』があります。私は仏様ならば、生徒一人一人が理解している言葉で、生徒一人一人に、インドネシア語を教えられますが、残念ならばそうではないので、最低限、知ってもらう事柄を、身に付けてもらいます。

しかし、そのために、私が理解している言葉は、皆に理解されるとは限りません。又、その逆も言えます。そのために、私も、皆さんが住む世界・皆さんが理解している世界を訪れることが必要です。そして、やがて、教室とは、私にとって、『小宇宙』となり、皆さんの世界を訪れては、私が住んでいる世界に、皆さんを招きます。これこそ、教育のではなく、共育なのです。つまり、共に育み合うのです


日本インドネシア協会主催KOI入門講座のプリント 
mixiコミュニティー・インドネシア語を勉強中 より

by Arbee





nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

nice! 0

コメント 5

magazinn55

突然ですが、コミュニケーションサイトを運営しております。
p-netbanking と申します。当サイトでは、
「人気ブログをランキング」を重要なテーマとし、
ブロガーの方々の、コミュニケーションの場を提供すると同時に、
どなたでも無料で参加でき、よりエンターテイメントに、
気軽に立ち寄れるサイトを目指し、日々、努力をしています。
貴ブログ様のご登録の御願いにコメント欄を
お借りしてご案内をいたしました。
是非とも、貴ブログのご登録、及び、
ランキング参加を御願いできれば幸いです。
こちらのサイトです。
http://www.p-netbanking.jp
検索バー横にブログ登録フォームがあります。
また、検索サイト・ランキングサイト等より訪問しております。
重複してご案内になりましたらお詫び申し上げます。
なお、全く興味のない方は、削除してください。
失礼いたします。
by magazinn55 (2008-02-08 08:06) 

アルビーさん こんにちは

RATUです わかりますか?
この説明 とってもわかりやすいです
ビックリしました
どうしても出来ない どうしてもわからない
そんなことが 解決しそうです

アルビーさん すごい!!
これからも楽しみに 勉強します
by アルビーさん こんにちは (2008-02-08 14:33) 

アルビー

RATUさん、分かりますよ。mixiのですよね。
mixiは、色を使えれば、多分インドネシア語の勉強は、楽しくなるかと思います。
授業では、主に、日本語と比較しながら、インドネシア語を学びます。方言のことも、音のことも、文法のことも、丁寧に解説します。
以前、ITB(バンドン工業大学)の恩師は、『君は、一般用語で君の知識を伝えることが出来なければ、君の知識が怪しい』とおっしゃって、なるべくして、授業では、専門用語ではなく、皆が使っている言葉を使います。
by アルビー (2008-02-08 15:39) 

bagus mika

こんにちは! 私も日本語を教えていますので、音声学etc勉強しました。
撥音について普通の日本人は「ん」はすべて同じ「ん」だと思っていますよね。でも違うんですよね。インドネシアで日本語を教えていて、発音はもちろんすべてにおいてインドネシア語と日本語の比較をしています。私にとってやっぱり難しいのは接頭辞・接尾辞ですね~(^^:) はやくインドネシア語をマスターしたいです。がんばります!!
by bagus mika (2008-02-08 18:49) 

アルビー

bagus mikaさん、
是非、一緒に、頑張りましょう。
外国語を学ぶ際に、まず、文の構造が先ですね。細かい変化に拘りすぎると、逆に、先が重くなることがあります。
日本に戻られたら、現地の日本語の教授法について色々と教えて下さい。
by アルビー (2008-02-09 00:22) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。