動物の名前を使った動作 in インドネシア語 [中級]
実は動物を表す名詞が動詞になる話は、そう珍しくは無いのです。英語でも沢山あります。
1.The police dogged the thief.(dog=犬)
警察は泥棒を追跡した。
2.The old book was badly foxed.(fox=狐)
その古い本はひどく変色していた。
上記の文章では、動物の特徴を生かした動詞が使われました。dog(犬)の嗅覚は抜群で、追跡するには最適な動物。fox(狐)は東西でも、『欺く』というイメージがなぜか強い。『化ける狐』は『変化する』という発想が生まれます。
さて、インドネシア語では、以下の語があります。
インドネシア語 | 語幹 | 日本語の意味 |
berkunang-kunang | kunang-kunang(蛍) | チカチカする |
kesemutan | semut(蟻) | 痺れる |
merayap | rayap(シロアリ) | 這う |
3.Gejala kurang darah adalah waktu berdiri tiba-tiba merasa berkunang-kunang.
貧血の症状(として)は立つ時に頭がチカチカする等です。
4.Setelah duduk bersimpuh 20 menit, kakiku kesemutan luarbiasa.
20分正座したら、足が酷く痺れた。
5.Harga emas merayap naik ke posisi 1200 dolar (liputan 6).
金の価格は、上々に1200ドルに(這うように)上がって行く。
頭がぶつかって、『星が見える』という表現がありますが、インドネシアでは、『蛍が見える』というのです。動詞を作るber-が付いて、berkunang-kunangが成立したと見られます。痺れる の感覚は、蟻が体のあっちこっち上る感覚と恐らく似ているので、semutに被害のke-anが付きます。rayap(シロアリ)は、インドネシアで一年中見ることが出来ます。家の中も這っています。そこから、merayapという語が出来上がったと見られます。
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Arbee's comment:
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by.アルビー(Albertus Prasetyo Heru Nugroho)
インドネシア語講師・通訳・翻訳
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