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高殿氏著の教科書における[yang]記述の問題点

基本的に、INJが出版したcoba-coba 2 よりも記述や説明が良いが、いくつかのところで、問題点があります。私が問題だと思う点は特に197ページの「主語強調文」です。

A.a.Siapa membeli buku itu?
->b. Siapa yang membeli buku itu?
 誰があの本を買いましたか?
B.a.Dia membeli buku itu.
->b.Dia(lah) yang membeli buku itu?
 彼があの本を買いました。

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つまり、高殿氏によると、A.b.は、A.a.の強調になります。
しかし、強調とはどんな意味なのか 高殿氏は「はじめて学ぶインドネシア語」に一切説明を加えないので、それを読んだ私の学生が混乱しました。

Siapa membeli"と"Siapa yang membeli"をキーワードに検索したら、
"Siapa yang membeli" は 12000件
"Siapa membeli"は900件
という結果が出ました。

一般的に考えれば、強調部分は そうではない部分と比べて、少ないはずです。例えば、受験用の教科書では、大切な部分を強調したい時に、その部分だけに線を引いたりします。線を引いた部分が、線を引いていない部分よりも多くなると、強調の意味がなくなります。

かくして考えると、Googleの検索結果で、[yang]が主語を強調するということは、ナンセンスになります。

さて、この類のyangをどう理解すればよいでしょうか?
私は、まず、
1.Siapa membeli buku itu?
という文を書くスペースが限られているメディアを除いて、非文、つまり、自然な文ではない と定めます。

そして、「主語」を聞く時に、
<疑問詞+yang> というパターンが取られると理解すれば、yang の理解がさほど難しくないと思います。日本では、主語を聞く際誰は。。。。 が言わないように、インドネシア語の主語を聞く時も、なんらかの制約があると考えても差し支えがないように思えます。したがって、教科書の中で、上記の文は、yang のところで、紹介するよりも、疑問文の作り方 のところで紹介した方がすっきりします。又、yang のところでは、
2.Siapa yang membeli buku itu?
は、
Yang membeli buku itusiapa?
本を買ったのは誰?
倒置法の手続きによって得られた形だと説明すればいいと思われます。

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Albertus Prasetyo Heru Nugroho
lakilaki_indonesia@yahoo.co.jp



 


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