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東ティモール(3) TETUM語とジャワ語 [東ティモール]

日本語     : いくらですか?
インドネシア語: berapa?
ジャワ語    :  pira(ピーロ/方言:ピーラ)
TETUM語  :  hira

ジャワ語の元々の姿がどのようなものか 知るのが難しい。文献に残っている古典ジャワ語にサンスクリット語の影響が多いからです。ジャワ島は、昔から、文化の中心だと言われています。古代王国は、ジャワ島にあり、又、ジャワ島の王族は、スマトラ島などの島の王族と関係をもっているそうです。中央国家を築くために、当時、比較的に、進んだインドの国家運営法とともに、インドの文化・文字・言語を取り入れました。国家運営のために、当然記録が必要なので、文字も取り入れたそうです。しかし、話し言葉は、そう簡単に変わる訳ではないのです。特に、生活に密接している語彙です。

このようにして、東ティモールに来ることで、昔の社会のヒントを得ることが出来ますが、開発が進めば進む程、世界どこにでもあるような国になってしまいます。豊かになる一方、ドンドンと遺産が消えて行きます。 開発 と 保存の ジレンマです。

そんなジレンマを抱えて、一息休んで、100%マンゴジュースを飲むのもいいですね。
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(The picture was taken by Mr. Masuzawa)
熱かったので、二杯目のジュースを頼んだら、残りのジュースをくれました。


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東ティモール(2):言語について [東ティモール]

東ティモールの情報が少ない。
第一調査で行く前に、いろいろと不安だったが、行って見たらそれなりに楽しい。ところで、東ティモールでは、
国語はポルトガル語と地元の言語であるTETUM語。
公用語はインドネシア語と英語。
このような言語状態はカナダに少し似ている点があるが、東ティモール人の多くは、TETUM語とインドネシア語を話しています。TETUM語とは、Austronesia語族に属し、インドネシア語と同じ祖先を持っているので文法的に語彙的に似ています。

Hau    hakarak sosa  nee.
Saya   mau beli         ini.
私は   買いたい     これを
主語   動詞句      目的語 (簡略)

ha + [語幹] というパターンもあります。インドネシア語で言う ber+ と me+ です。

現在、大学や役所では、ポルトガル語教育が集中的に行われています。昨日、ティモール大学のキャンパスを調査した時に、どのクラスでもポルトガル語の授業でした。ただ、大学生にインドネシア語で聞いたら皆さんがスラスラと答えてくれました。

歴史の暗い背景 
   
確かに現在の東ティモール政府からしてインドネシアは『侵略』をしましたが、インドネシアの『侵略』は必ずしも悪い結果を残す訳ではないのです。日本軍が、インドネシアに入った時に、オランダ語を禁止して、インドネシア語と日本語を強制しました。その結果、現在のインドネシア語があると言われます。言葉が統一されることは、まず『技術・文化』等の伝達が効率的に行うことが出来ます。隣国のインドネシアは、まだまだ発展途上国ですが、東ティモールからして、先進国です。少なくとも参考に出来ることが多いと思います。
  バンドン工科大学で学んだことのある東ティモールの先生とお話を伺って、『カリキュラム通りに教育をやれば、彼らが理解出来ないであろう』と言います。いろいろな原因が考えられますが、一つ根本的なのは、『母語の混乱』だと思います。日本人は、明治維新を機に開国をして、西洋を必死に追い付こうとしてついに1905年にロシアに勝ちました。30年で、列強と肩を並べられます。その理由の一つは、日本人が、何でも日本語にする癖があるからだと思います。漢文訓読法で、中華文化を取り入れ、蘭学で、オランダ等の文化を学び、そして、明治維新に英文訓読法もあるそうです。これはつまり、中国語・オランダ語・英語が話さなくても書物に書いてあることを『日本語』で理解出来るということです。役所では、インドネシア語でさえ何でも確認をしてやっと欲しいものを手に入れましたが、これをポルトガル語か英語でやってしまうと危険!。無意味なOKの連発になってしまいます。
  日本の学生、特に、いわゆる『フェアトレード』をやっている日本人の大学生は、東ティモールをよく知っていると思います。しかし、東ティモールを取り巻く環境をあまり理解しないで、活動をしているようです。まずは、是非、インドネシア語!の本を読むといいと思います。そうすれば、遠回りするように見えますが、確実に様々な情報がもらえます。

 貧しい国というイメージがありますが、ちゃんと楽しむところがありますよ!。
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インドネシア・東ティモールの通訳・翻訳サービスについて
アルビー(警察大学校特別講義非常勤講師・ICHSA通訳)まで是非お問い合わせ下さい。
lakilaki_indonesia@yahoo.co.jp
090-9342-2726
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東ティモール(1) [東ティモール]

JICAの太陽光発電の設置調査の通訳で、12月1日~12月19日まで、東ティモールに来ています。7月に一度、第一次調査で来たのですが、今回は、第二調査です。

東ティモールと言えば、ものすごく貧しいというイメージがあり、なお治安も悪いという印象があります。しかし、二度目の東ティモールは快適です。国連軍が常駐しているせいか 夜も安全です。又、国際援助が多いので、ミッションで来ている外国人が多いです。その『お金もち』の外国人のニーズに応えるために、多くのスーパーがドンドン出て来ます。

ただ、インドネシア人の私からして、東ティモールの物価が高いです。日本の半分位です。インドネシアの物価を知ってれば、『Nasi gorengの値段は、何で3ドールなの?』って思います。

今回の仕事は、首都ディリとその周辺の大学や教育省や小学校が対象です。なので、前回のように、地方に回る必要がありません。地方に行くと、電気の供給が18時~翌日午前2時しかないので、夜起きてしまうと真っ暗です。しかし、ディリなら電気が24時間。時々停電ですが、40ドール以上のホテルならジェネレーターの自動切換えなので、それ程、困っていません。

ところで、なぜインドネシア語の専門家の私が呼ばれるかというと、東ティモールの言葉の事情が複雑です。一応、国語がポルトガル語とテトゥン語ですが、インドネシア領に長くなったので、殆どの人がインドネシア語が話せます。又、政府の役人の多くは、インドネシアの大学を出ています。時々、JICAの職員さんが、英語で会議を始めていますが、
英語が出来る人しか発言しない という傾向があり、結局、話し合いがあまり深く進めることが出来ない。

本当ならTETUM語が出来ればもっともっと良いのですが、外国人向けのtetum語の教育がまだ発展していないので、M/M か MoU締結以外の現地調査は、予算が許す限り、インドネシア語の通訳をつけるべきだと思います。

政庁(palacio do governo)の前で取った写真。
(SEPE『Secretary State of Energy Policy』:エネルギー政策省へ表敬訪問する前に)
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