どうなる?燃料補助金 [インドネシア納得情報]
日本ではTVや新聞で連日のように「ガソリンの値上げ」が報道されていたが、経済産業省資源エネルギー庁の発表によると、今月4日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は1リットル当たり156円20銭で、前週から横ばいだったそうだ。
それまでは12週連続で値上がりしていたが、指標となる中東ドバイの原油相場が下落したことや、円安進行が一服したことが影響したのだという。
ところで、インドネシアでは物価の安定や経済活動の発展を支えるために「燃料補助金」という制度が導入されている。
この制度のお陰で現在のガソリンの販売価格は1リットルあたり4,500ルピア(44円)と格安だ。
実に、日本平均小売価格の1/3以下である。
しかしこの「燃料補助金」がインドネシア政府にとって悩ましい問題となっている。
今年の国家予算で見積もられた補助金燃料の消費量は 4,600 万キロリットル。
今年の国家予算で見積もられた補助金燃料の消費量は 4,600 万キロリットル。
対する現段階の予測消費量は5,300 万キロリットル。
実に15%オーバーの計算である。
(ちなみに昨年の消費量は4,600万キロリットルで、予算を5%オーバーした)
アグス財務省いわく、原油の国内生産が低迷しているため輸入量が増えていることに加え、原油高とルピア安傾向が続いていることが財政を圧迫しているとのこと。
政府としては消費抑制策を練らなければならない。
手っ取り早いのは販売価格値上げだろう。
石油ガス上流事業実行特別部局のルディ局長は、補助金付きガソリンの販売価格を現在の1リットル当たり 4,500 ルピア(約 44 円)から 6,000 ルピア(58円)に引き上げれば消費量を 4,800 万キロリットルに抑えることができると指摘。
およそ30%の値上げだ。
だが仮に値上げを行えば、国民や企業に影響が及び、最悪順調な経済成長にブレーキがかかる可能性もあるだろう。
だが仮に値上げを行えば、国民や企業に影響が及び、最悪順調な経済成長にブレーキがかかる可能性もあるだろう。
実に悩ましい問題である。(A.M)
(参考記事:毎日新聞 3月6日報道/Jakarta Globe 3月9日報道)
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Albertus Prasetyo Heru Nugroho
インドネシア総研代表取締役
www.indonesiasoken.com
東京都渋谷区代々木1-21-8 クリスタルハウス 5F
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