日本語って難しい(1)音便 bahasa Jepang itu susah! [教授法]
まだINJで教えていた頃、私の教室に来て下さる生徒さんは、me-動詞のところになると、『せんせー!インドネシア語って何て不便な言葉ですね。だって、me-を付けるだけなのに、なぜこんなに変化しているんですか』とよく悲鳴を上げていました。
この類の質問に対して、私は、文法的・言語学的な観点から答えをしませんでした。その代わりに、私は、日本語を始めて学ぶ時のお話をしました。
me-動詞の変化は、http://www.geocities.jp/lakilaki_indonesia/kuliah/pemula/023.html
で確認して下さいね。
bahasa Jepang itu susah!
皆さんが知らないのは、当然ですが、これらのことは、外国人や日本語を専門に学んでいる日本人にしか教えられていませんので、『へー』と言ってもしょうがないでしょうね。
それは、つまり、こういうことです。
1.『書く(kaku)』という言葉ってありますよね。じゃ、例えば、それに進行形にして下さいといわれたら、どうなりますか?--『-ている』は、進行形だけではなく、継続をも表しているモノで、誤解を招きやすいのかもしれませんが--
答えは、書いています(kaiteimasu)に決まっているんですね。
つまり、ka
2.しかし、問題は、例えば、泳ぐ(oyogu)の場合、どう変化すると思いますか?
外国人に成りきって下さいね。
kaku は、kaiteimasuになるから、よっし分かった!最後の部分(gu)を取り、oyoにiteimasuをつければ良いだろう。だから、泳ぐの『進行形』は、oyoiteimasu(泳いています)だ。と演繹的に考えています。
しかし、皆さんは、既に分かっていると思いますが、答えは、『泳いでいます(oyoideimasu)』ね。
幸い、日本に来る前に、国際交流基金で恩師と呼ぶべし日本語の先生に師事して、次の変化を歌にして、教わりました。
最後の音節は
1.-ku-の場合は、ite
2.-gu-の場合は、ide
3.-bu-,-mu-,-nu-の場合は、nde
4.-u-,-chu-,-ru-の場合は、tte
例えば、[tobu(飛ぶ)]という語の進行形は、『tondeiru(飛んでいる)』ですね。詰まり、
tobu の最後の音(音節)は、3.の-bu-なので、その部分を取ってnde-iruを付けます。
tobu --> to+nde+iru -->飛んでいる。
になります。
ここまで、来れば、日本語はいかに、難しいかを再認識している生徒さんが多いのです。そして、やがて、me-動詞の変化の仕方の講義を素直に聞くようになりました。
実は、これは、アルビー流の『教授法』の1つ でもあります。疑問や質問とは、時々、答える必要が無いのです。
疑問文 とは、必ずしも『答えを要求する疑問』とは限りませんね。単に、『面倒くさい』ということの表れになることもあります。
言語学を学ぶ者には、既に分かるかと思いますが、
A:彼はどこにいるの?
B:知るか!
上記のBが取った文の形式は、『疑問文』です。それは、『-か』が付くからです。しかし、これは、
B:知るか!知らないに決まっているやろう!
という『知らない+イライラ気持ち』の表れですね。
『外』が付く何かを学ぶ時に、例えば、『外国語』を学ぶ際に、まず、『己を知る』ことが大切ですね。真正面から否定するのではなく、『じゃ、自分の〇〇だったら、どうなの?』という問をすることも必要ですね。
用語解説:
cara berpikir logis (論理的な考え方)
『論理』という道具を使って人が考える際に、2つのやり方があります。
ア。演繹法(indonesia語:deduktif)
あるルールを基盤にして、何かを考える時に、それに適用する。
イ。帰納法(indonesia語:induktif)
事実と事実の間の関係・共通点・相違点を元にして、それらの間に潜んでいる『ルール』を見つけること。
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